苑羽

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小指を立ててみる。
沢山の「約束ね!」が込められた小指だ。
小さく息をつき、彼のいるところを見つめる。
あのときの約束を、君はいとも簡単に破ってみせた。
君の小憎たらしい笑顔が、今でも浮かんでくる。
見えない糸をたぐったら、君のところへ行けるだろうか。
私の小指は一生、君に繋がれたまま。
「赤い糸」

6/30/2023, 1:24:10 PM