MWの二次創作

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秋色



 美園はオシャレだ。
 季節に合わせた色や、トレンドの服、アクセサリーを組み合わせたコーディネートをする。特に男装時より女装時の方が似合うのは、美園が女性の体をしているからだろう。
「着たいものを着ているだけですよ」
 チェックのロングスカートを風にはためかせ、ツンとして美園は言う。薄い耳たぶの上で存在を主張する焼き芋のピアスが気になる。どこで買えるんだろう。濃い茶色のウィッグは毛先にかけてグラデーションになっており、肩の上で明るい毛色が遊んでいる。
「服なんて、着れたら良いと思っちゃうんで」
「若いうちにしか出来ない格好もあるのに、勿体ない」
 美園が数歩先を行く。いつものシークレットシューズではなくブーツだが、それでも頭の位置が低いように見える。
 ふわりと香った甘い香水の匂いで、美園はいつまで男装が出来るだろうかと思った。したい時にすればいいと思う。それでもきっと、第三者からおかしく見られる時期はやってくる。
「俺も女装するなら、今のうちでしょうか?」
「何言ってんですか」
 舌打ちはされなかった。けれど丸い瞳が細められ、怒気を含んだ冷ややかな視線を向けられて痛かった。

9/20/2025, 12:56:26 AM