ぺらり、とページを捲る。そこにはノートの線すら書かれていない白紙の紙が出てくる。捲っても捲ってもページは真っ白のまま。
焦っている心情を現すように、ページを捲る手が早まっていく。捲っても捲っても白紙なのに、ページに終わりがない。無限にページが出てくる感覚。
焦りと不安から、シュッ、と紙で手を切ってしまった。ぽたぽた、ぽたぽた。白紙の紙が赤く染まっていく。
「…………っ、」
嫌だ、そう発声しようとした声は息の塊となって口から吐き出されるだけだ。まだ認めたくない、まだ認められない。まだ私にはしたい事が、
日記帳のページが終わりを迎える。閉じてしまえば戻ってこれる事は決してない。抗ってもその先には何も無いのに。
私の日記帳はもがき続けた跡だけが不気味に残っていた。
『私の日記帳』
8/26/2024, 10:30:11 AM