夜風に揺れて、端がふわりと宙を舞う。刹那見えた窓の外、四角く切り取られた夜空。狭い四角のその中が、ひどく広く感じて。夜空に輝く星のひとつ、三等星になれたならと、そうふっと思った。もしも星になれたなら、私も誰かの願いを託されてたまには見上げてもらえるかな。──そんなことまで思う頃には、もう 夜空は布1枚を隔てた向こう。いつの間にか、見えなくなっていた。
10/11/2022, 5:16:29 PM