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カーテンから差す光で目覚めた私。

カーテンをちゃんと閉めなかった

昨日の私に少しイラついた。

重たい目を擦りながらリビングへ向かった。

「おはよう」
白い湯気が出たコーヒーが入っている
マグカップを持っている彼が言ってきた。

「...おはよう。」
少し不機嫌な声で挨拶をした。

彼にはいつまでも可愛い私でいたかったけど
無理があったみたい。
それでも彼は私を好きでいてくれるから
安心出来る。

私はカーテンを開けてベランダに出た。
少し冷たい空気が頬を撫でる。
今日の朝は,穏やかな冬晴れだった。

「めっちゃ寒いじゃん」
彼はそう言うけど,私着いてきてなんて言ってないよ。

「なんで外出たの?」
逆になんで着いてきたの?
そう聞きたいところだったけど

「目覚ますため」
特に意味はなかったけど,
目も覚めてきてるからいい理由かも。

「ねぇ,寒いからくっついていい?」

「そんなに寒いなら部屋に戻ったらいいのに。」

「やだ一緒にいたいから」

「好きにしたら」
私がそう言うと彼は嬉しそうにくっついてきた。

そんなにニコニコしてるから私も悪い気はしない。
むしろ私も笑顔になってくる。

彼が愛情を100くれてるとしたら
私は50くらいしか上げられてない気がするけど
いつかはあなたと同じくらいあげるから
その時まで待ってて。
そう思うあなたと過ごす冬晴れの日





─────『冬晴れ』

1/5/2023, 11:39:32 PM