風に揺れるブラウスの袖が、開いたアルバムを撫でて脇に置く。皺だらけのその手を変わらず美しいと私は思う。
「子供のままでいられたら良かったなあ」
夕陽の沈む川面を見つめて、あの日もあなたはつぶやいた。
——いつか夢を叶えたいって、そうやってずっと夢見てたかった。知りたいことは 風に揺れるブラウスの袖が、開いたアルバムを撫でて脇に置く。皺だらけのその手を変わらず美しいと私は思う。
「子供のままでいられたら良かったなあ」
夕陽の沈む川面を見つめて、あの日もあなたはつぶやいた。
——いつか夢を叶えたいって、そうやってずっと夢見てたかった。知りたいことは分からないままで、知りたくないことばっかり分かっちゃう。
こちらを見ない横顔を、何十年も前のあなたを、何度も何度も夢見ていた。いまも好きです、前よりずっとと、声にできずに心で叫んで。
写真のなかで咲くのと同じ桃のつつじが揺れている。記憶から抜け出たような白いチョウが私の身体をすり抜けて、庭を横切って飛んでいった。
『忘れられない、いつまでも。』『モンシロチョウ』『愛を叫ぶ。』『子供のままで』
5/13/2026, 9:57:48 AM