「あぁ、やってしまった…。」
俺は今、震える拳を抑えながらそう呟く。
こんなことになるならやらなきゃ良かった。後悔してももう遅い。とにかく見つからないようにしないと…ただ事では済まない。玄関のドアをそーっと開けて家に出た。
「どうしよっかな……」
誰も居ない公園のベンチで1人、足をぶらぶらさせる。しばらくは家に帰れない。
俺には妹が1人居る。そいつにそのことがバレたらおしまいだ。
「はぁ〜あ……まじで時を戻してぇ…」
生憎そんな能力なんて持ってないけど。
「…というか妹が家にきた時点でもうおしまいだよな?………」
これって帰った方がいいんじゃね?
「…帰るか。」
“アレ”が見つかる前に。
ガチャッ
キィーと静かに開けたせいで黒板を引っ掻いた音が鳴る。靴を確認してみると、もう妹が帰ってきてしまっていた。
「っ?!不味い…!」
慌てて靴を脱ぎ捨て、リビングに行くと冷蔵庫を開けて突っ立っている妹が居た。
「あっ……な、」
「私の……プリン食べたのお兄ちゃんでしょ」
「………」
しまった。もう遅かったみたいだ。とにかく弁解…
「ぜっっったい許さないから!!」
駄目だった。その言葉を言われたらしばらくは許されない。
「…プリン今度買っていくか。」
#後悔
最初ホラーっぽくしようかなと思ったけどやめたらなんか可笑しくなった…
5/15/2023, 11:16:22 AM