récit

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見渡せば、青空が無限に広がり、海の果てまでが溶け込んでいく。北極と南極では、白クマたちがペンギンたちと共に、メレンゲのような雲を浮遊させて、楽しげにキャッチボールをしている。ここは、いつもより遥か遠い、夢の世界だ。

そんな中で、僕は彼らの姿を思い描いていた。アビーと、永遠の鳥のことを。

アビーは古文書を丁寧に紐解きながら、ゴンドラを穏やかに漕いで人生の大切な宝物を運んでいる。彼の思いは、幸福をもたらすために。

永遠の鳥は、難解な数式を紡ぎながら、宇宙の神秘を解き明かしている。その姿は、人々を満たすための道しるべとなる。

彼らは昔から今も変わらない。
だから僕は安心して、この青い世界で揺られ、ほんのひととき、夢の中へと身を委ねる。

「青い、青い」

5/4/2025, 12:03:15 AM