ストック

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刺すような日差しを避けるように、街路樹の多い道を貴方と並んで歩く。
風がさわさわと木の葉が揺らす。
他愛ない話をしながら、二人で並んで歩く。

この道が永遠に続けばいいのに。
私は密かにそう願う。

そんな願いが叶うはずもなく、道は終わり目的地に着いた。
「おはよう!」
貴方は校門に立つ私の親友の姿を見かけると、私に「それじゃ」と早口で言って彼女の元に駆けていく。
貴方は彼女と手を繋ぐ。彼は私には見せない嬉しそうな笑顔を彼女に贈る。

彼女は私に3人で教室に行こうと誘うが、私は適当な理由をつけてその場に残る。
貴方と彼女は笑い合いながら、校舎へと入っていく。

日差しが立ち尽くす私を刺す。

7/2/2023, 12:03:22 PM