『同情』
同情、お情け、そんなものいらない。
そんな慈悲なんていらないんだ。
「おーい!楓~!一緒に帰ろ?」
はぁ、またこいつか…
クラス一の人気者とも言えるほど友達が多くて元気なこいつ「柴野」は何故か私に話しかけてくる。
全く…いつもこうだ。
私が一人でいれば隙ありとでも言うかのような勢いで私のところへ来て話しかける。
「ごめん、私今日は一人で」
自分は人気者だからアンタみたいなのとも仲良く出来るってか?なーんてそんな捻くれた妄想をしながら一人教室を出る。
…本当はそんな子いないのにな。
私は今日も同情欲しさに悲しい妄想を帰路で繰り広げていた。
2/20/2024, 11:38:41 AM