「後悔するなら、やらずに後悔するよりも、やって後悔する方がいい」
この言葉を初めて聞いたのは、私が中学生の頃。
離任する先生が最後のお話で仰った言葉だ。
その先生と特に何か思い出があったわけではないけれど、当時の私に、その言葉はとても衝撃だった。
なんというか、とても――そう、とても腑に落ちたのだ。
考えてみれば当たり前のことである。やらなければきっとやらなかったことに後悔する。でも、やってしまえば、後悔するかもしれないけれど後悔しない可能性だってある。
そして、実際、やって後悔することは少なかった。結局、やるかやらないか迷っているのは、やる勇気が出ないからだ。あの時やらなかったのは、仕方がないことだったと納得する為に、ただやらない理由を探しているだけなのだ。一歩踏み出してしまえば、やって良かったに変わるのに。
だから私は、あの時から考えを変えて、なるべくやってから後悔するようにした。いや、なるべく後悔しない道を進むようにした。
それでもやっぱり後悔することもある。
その時は、そんなこともあるさ。と、後悔をなるべくすぐ手放すようにしている。反省したら、また次を始めよう。
『後悔』
5/15/2024, 1:28:29 PM