名無し

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病室

こんなに夜が冷たかったなんて、
こんなに夜が寂しかったなんて、
考えたこともなかった。

なんで早く気づけなかったんだろう。
君はとっても優しかった。
だから俺に心配を掛けたくなかった。
考えればわかる事、なんで早く気づかなかったんだろう

君にとって俺はなんだったのか?
君のことを当たり前だと思っていた、
居なくなるだなんて考えたくなかった。
いや、考えもしなかった。

俺は泣きながら、冷たい君を抱きしめた。
「愛してる」
そう言うと、いつものように耳元で
「愛してる。」
君の可愛らしい声で、
そう聞こえたのは気のせいだろうか。

8/2/2024, 4:08:24 PM