君が絆ぐ歌
〜〜♪ 〜♫
歌が聞こえた、聴き覚えのないその歌は
どこか懐かしさを帯びていた
歌の方へ近づくと少女が一人窓辺に立っている
こちらに気づいた少女は笑顔で話した
「やっと来てくれた、遅いなぁ」
馴れ馴れしい言葉に驚くと同時に思い出した
少女は私の親友だった
私たちは文化祭で歌うはずだった
私たちはソロパートを取り合った
取り合いで彼女は卑怯な手を使った
私を突き落とした
「気づいたんだ、君の声じゃないとこの歌は似合わない」
図々しい
あなたが勝手にやったことなのに
あなたが繋げばいいじゃない
私を落としてまで勝ち取った役なのだから
君が絆ぐ歌を恨みを込めて聴いておくから
10/19/2025, 11:48:02 AM