『桜散る』
そういえば、もう桜が散る季節らしい。友人から聞いた事だ。私より身体も、知識も小さい変わり者。そういう私も、他人に一切興味を示さない変わり者の訳だが。
変わり者の私は桜が散るなんてことに一切興味などなかったから、友人の声に目もくれずにただただ、メモ帳に最近のことを書き出すばかり。私の性格についてよく知っている友人だったから、話していても無駄だと知っていたのだろう。一通り話終えると去っていっていた。途中で頬を膨らませるような仕草を見せていたのは、私の態度が悪かったからだ。
桜が散るということについて、私は詳しく知らない。見たこともないし、私は小説など好き好んで読まないから。ただまぁ、友人はそれを「別れの合図」と呼んでいた。
不思議なことである。旧文明は何を持って、そんなありきたりな、花が散るという事象を悲壮感溢れるものに置き換えたのだろう。毎年悲しんでいては、意味が無いのに。旧文明には、やはりもう少し具体的な情報を遺して欲しかったものだ。
4/18/2026, 5:46:44 AM