神様だけが知っている
白い死神は言った
「放っておけば死にゆく運命の肉体を力ずくで生き返らせるのは人間だけよね」
「ある意味医者は随分神様気取りね」
「いったい、それは何処まで赦されるのかしら」
黒いメスは言った
「生きる苦しみから逃れる為に自ら命を断ち切るのも人間だけだ、それは何処まで赦されるのかね」
白い死神は答えた
「それこそ、神のみぞ知る…かしらね」
そんな言葉を交わさせた物語を見た。
二つは共に正論であるのだ、あるのは見解の相違だけだと理解出来ずに、自分の正論は唯一無二の正義と振り回す勘違い浅はかな高慢さを孕んだものが正義の味方だ、勝つために自分の正義の為に両手は殺したもうひとつのの正義の血で真っ赤に染まる。
目の前に横たわる命を何度でも救うと誓った黒いメスと、運命論者の白い死神の戦い。
何のために、戦うのか?
生きるためにだ…
死生観へのメッセージ
どうか、読書力と想像力をつけてください。
2024年7月4日
心幸
7/4/2024, 3:31:03 PM