一人の学者が、
全盲の男に色を説明しようとしている。
「この世界は色とりどりです。
だが人というものは
その色で物事を判別するのです。」
「というと?」
「人は、色で価値を決めようとするのです。
愚かにも。」
「はぁ」
「色とりどりではないほうが良いのかも。
私は考えるのです。
色が存在しなければ、それらは起こり得ない。」
「何が言いたいんです?」
「私にもわかりません。
確かなのは、一部の人にはそれが足枷になる。」
「色とりどりですか。」
全盲の男はそう呟いた。
1/8/2026, 4:20:32 PM