ノワール☪·̩͙

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力を込めて
作者:ノワール
??「お母さん、あのね…」
??「お母さんちょっと忙しいからまた後ででもいい?」
??「あ、うん…ごめんなさいお母さん」
母「ううん大丈夫よ、それじゃあ仕事行ってくるわね」
??「うん、わかった」
??「今日も仕事なんだ…土曜日に買い物いこうって約束したのに…忘れちゃったのかな…」
私、雨宮 凛は玄関を見つめていた。
凛「また1人でいなきゃいけないんだ…でもわがまま言ったら困らせちゃうし…。…勉強しないと。またいい点取らないと…」
私の母親はいつも忙しそうで、私が小さいここに父親はなくなっていた。そのため中1の私の学費を補うため働いているのだった。
凛「いつもお母さんは頑張ってくれてるんだ…私が悪い点を取ったら悲しんじゃう、だから…頑張らないと…」
ふと外を見ると、母親と楽しそうに遊んでいる子どもたちが見えた。私はそっと目を離し、勉強に取り組んだ。
凛(集中しなくちゃ、遊んでる暇なんてないんだから…)
そう思うのに、心がなぜかモヤモヤしていた。そんなこんなでいつの間にか夕方になっていた。
ガチャっと音がする。
母「ただいまー」
凛「お母さん、おかえり」
母「遅くなってごめんね、今から夕飯作るから待っててちょうだい」
凛「うん、ありがとう。……ねぇお母さん、明日は休みなの?」
母「ええ、休みよ。久々の休みだからゆっくりできるわ」
凛「!じゃあ明日一緒にーー」
母「家で一緒にゴロゴロしましょうか?ふふっ楽しみね」
凛「あ…」
凛(そう…だよね、疲れてるんだから無理させちゃ駄目だよね…)
母「…?凛、どうしたの?具合い悪いの?」
凛「…っううん、明日は家でゴロゴロしたいなぁって…」
母「ふふっそうね!それじゃあ夕飯作るから」
凛「うん…じゃあ、部屋で勉強…してるね」
母「いつも偉いわね、これなら今回のテストもいい成績取れるわよ!頑張ってね」
凛「…っ、うん…じゃあ、できたら、呼んで」
そういい逃げるように部屋へ向かう。
凛「…っ、うぅ…っ」
なぜか涙が止まらない、拭っても拭ってもあふれる涙と感情は止まらない。
しばらくして落ち着いた頃に「ご飯よ〜」と言われリビングへ向かう。
母「あら?目が赤いけど…どうしたの?」
凛「ちょっと、目が痒くなって。もう大丈夫だよ」
泣いていたことを悟られないように笑う。
母「そう?ならいいけど…」
凛「うん、早く食べようよ、お母さん」
母「そうね、いただきましょうか」
いただきます、と言って食べ始める。世間話しをしたりして時間が過ぎていく。けれど心の中にあるモヤモヤは一向に晴れない。
母「あ、そうそう、明日映画見ない?」
凛「え?映画…?」
ということは一緒に外出出来るということ。あまりの嬉しさに、うんっ!と大きく頷いた。
母「何を見ましょうか?家でみるなら…これがいいかしら」
凛「…え?」
うかつだった、疲れているのだから家でみるのが普通だろう。期待した自分がい悪いのに、それなのに、何かが切れた。そして気づいたら言っていた。
凛「…で、…るの?」
母「どうしたの?凛」
凛「家で、見るの?」
母「え…?」
凛「今日、本当は一緒に買い物いく予定だったんだよ…?」
母「それは、ごめんなさいね…また埋め合わせするからーー」
凛「そうやって!いつもそうやって!」
母「…っ!?」
凛「私、ずっと我慢してた…一緒に居たいけど私のために働いてくれて…だから言えなかった…っ」
母「り、凛…?」
凛「ずっと1人で…勉強しなくちゃいけなくて、成績悪かったら悲しむだろうからって頑張ってた…っでも頑張れば頑張るほど苦しくて、悲しくて…っずっと…」
そうして、一番言いたかったことを言った。力を込めて。
凛「ずっと寂しいの!一緒に楽しいことしたいの!ずっといたいの!」
泣きながら、それでもはっきりと伝えた。
母「凛…」
凛「…っごめんなさい、私ーー」
母「ごめんね、凛…ずっと、辛い思いさせてた…っこんなお母さんで、ごめんなさいっ…」
今夜は色々といい刺激になりそうだ。

あとがき
長々とつまらないものを申し訳ありません、初投稿なので慣れませんがこれからよかったら見に来てください。
                         ノワール

10/8/2023, 9:58:51 AM