『あなたへの贈り物』
「よし...目を開けていいよ。」
彼女が目を開ける。
目の前には誕生日ケーキと
薄暗い部屋をぼんやり明るくするロウソクに彼女の目は輝く。
「わぁ...これって...」
「サプライズ。誕生日だから奮発したんだ。それと...」
そう言って袋を出して彼女にあげる。
「あっ!これって...!」
そう、彼女が前から欲しがっていたぬいぐるみだ。
「ありがとう!嬉しい...!」
ぬいぐるみをぎゅっと抱きしめる彼女の姿はとても愛おしい。
彼女に喜んでもらえるように準備したかいが
あったというもんだ。
そんな彼女を見ていると彼女は私の横に来て
私をぬいぐるみのように抱きしめる。
「苦しいよ〜、ほら、ロウソク消してケーキ食べよ?」
うん!と言い向かいに座る。
バースデーソングを歌いきりロウソクの火を吹き消す。
まだまだ幸せな時間はこれからだ。
語り部シルヴァ
1/22/2025, 11:23:28 AM