今のお気に入りの曲から順番に聞いてたら、ちょっと前失恋していた時にヘビロテしていた曲が流れて、あの時から思っていたより時間が経ってないことに気がついた。
帰宅途中の耳から流れるその曲は、真夏のフェスで流れそうなアップテンポな機械音とハスキーな女性が歌う「私を置いていかないで」というフレーズがチーズとワインのような相性の心地よい洋楽であって。
何度も繰り返すそのフレーズを聴いているうちに、ブワッと全身に鳥肌がたった。
それはまるで振り向き際に荒波に飲み込まれたかのように、一瞬にして過去に時をかけて、今私の目の前に続く道があの時住み込んでいた部屋へ向かう道だと錯覚するほどの威力があった。
一瞬だった。
一定の時が経ったと思っていたのに、気づけばすぐそこにあるのが虚しかった。
一瞬でも"あの時"に飲まれてしまったことが寂しかった。
-懐かしく思うこと-
10/30/2023, 7:42:05 PM