やわらかな光いつもよりもはやく起きた朝のことだった。淡い朝の色がとても綺麗で、まだ残る月が朝と夜の境界線を曖昧にさせる。朝なんて来てほしくなかったのに。明日なんてこなくてもよかったのに。そう思っていたのに、その美しさに心を奪われて、思うんだ。こんな朝なら明日も来てよ、って。まだ世界は美しいんだって思わせてよ、って。淡くやわらかに光る月がひどく曖昧な時間を優しく見守っていた。
10/16/2022, 1:41:25 PM