シン

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【遠く…】
君は俺のライバルだった
同じ日に始めた俺と君
でも、伸び悩んでスランプに陥った俺と違って
君はどこまでも伸び伸びとしていた
そんな君に嫉妬したこともあった

何度も何度も君に挑んではその度に負けた
やっぱり、君は最高のライバルだ
君の背中はどこまでも遠い
それでも、その背中を追いかけることをやめられない
いつか、君に勝つために
君にライバルと認めてもらうために

ある日突然、君は俺の前から消えた
その時初めて知った
君がいじめに遭っていたこと

そんなこと俺は知らなかった
あんなにも君の近くにいたのに
それに気付くことができなかった
『勝手に(行・逝)くなよ…
  勝ち逃げなんてずりぃじゃん
   俺、もっとお前と試合したかった…
   お前にライバルだって認めて欲しかった…
    なんで、俺に相談してくれなかったんだよ
       …気付けなくてごめん、ごめんな…』

いつか、そっちに行ったら
君が諦めたその先の話を俺が君にしてあげる
そしたら、また勝負しような
今度こそ、決着をつけてやる
だから、せいぜい俺に負けない様
練習しておくんだな

           遠くへ(行・逝)った君へ

2/8/2025, 12:55:29 PM