こんな夢を見た。
「もしも未来が見れるなら、どうする?」
最近、仲良くなった異性の友人が楽しそうに尋ねてきた。彼は、私のクラスでも他のクラスでも人気のある男子だ。そんな人が、私のようなモブを構うなんて何のつもりだろう?
「どうするって?」
「未来、見てみたくない?自分がどんな大人になってるか、とか」
「んー見てみたいような、見たくないような…」
「俺は見たいな。どんな大人になって、どんな風に社会貢献してるのか。あ、あと結婚してるか!」
「それなら心配ないと思うよ。絶対に素敵な大人になって、きれいなお嫁さんもらってると思う」
正直な気持ちを伝えると、彼はポカンと口を開けた。もしかして、的外れなことでも言ったかな?そう思っていると、机に頭を打ち付けるように急に突っ伏した。
「わっ!大丈夫?」
「大丈夫…大丈夫」
彼は顔をぶつけたのか、両手で顔を抑えている。しばらくすると、彼は顔を上げた。全体的に赤みが残っている。すごく痛そう。
「うん。素敵な大人で、きれいなお嫁さんか。悪くないけど、俺は君と一緒にいる未来の方が良いな」
彼は、今まで何人もの女子を落とした笑顔で私に微笑みかける。目を逸らしたいほどかっこよくて、胸がときめくのを感じた。だが他の女子にもしているのを思い出し、冷静になれと頭を振った。
「そ、そう?ありがとう」
苦笑しながら、お礼を言うと彼は無表情になった。
「おかしいな…パラメータも好感度も足りてるはずなのに…」
彼はスマホを取り出すと、ぶつぶつと呟きながら操作し始めた。
「やっぱり元々非攻略対象だから、イベント進行に問題が…」
彼の顔は見たことがないほど、怖い顔をしていた。独り言を呟きながら操作を続ける彼に恐怖を覚え、席を立とうか迷った。
「無理やり、没キャラのイベントを実行したからか…?」
彼は舌打ちし、スマホを置く。その時、スマホの画面が見えてしまった。画面には、私の顔写真と私のプロフィールらしき文字化けが表示されていた。彼の独り言とこの画面…。もしかして、私はいわゆる恋愛ゲームの攻略対象?いや、非攻略って言ってたし。それじゃあ彼は…。肩を突かれ、ハッとすると彼が私に笑いかけていた。
「ぼんやりしてるけど、大丈夫?ところで今週の土曜日さ、遊びに行かない?」
態度がころころと変わる彼に戸惑っていると、強引に約束を取り付けられた。
「今週の土曜日だからね。忘れないで」
楽しみだね、と彼は爽やかに笑った。
4/20/2026, 9:45:36 AM