中間子

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#16 「脳裏」

今日バイトで社員さんから「注意」と「アドバイス」の中間くらいの指摘を受けた。

次から気をつければどうってことないことなのに、シフトが終わって家に帰ってきてからも何度も何度も頭の中で反芻される。その時の社員さんは口調も表情も柔らかかったし、指摘された内容も大したことないものだったのに、脳裏に焼き付いて離れない。

これがなぜなのかは分からないが、こういうことがたまにある。随分前に受けた注意が突然鮮明に思い出されたり、他の人が全く気にしないような注意を深く気にしてしまったりする。

嫌な記憶はすぐに消えてしまえばいいのに。楽しい記憶や嬉しい記憶だけで満たされたい。そう思えば思うほど苦い記憶はこびりついて消えていかない。

些細なことで、まるで自分を丸ごと否定されたかのように傷ついてしまう自分が情けなくなってくる。「そんなことで落ち込んでるの?」とか「甘えるな」とか言われるのが怖くて、落ち込んでいる様子を家族や友達に見せることはせず、基本的に自分ひとりで抱え込んでしまう。それも私の悪いところだ。お風呂に入って声を殺してひとりで泣いたり、ベッドに入ってから静かに枕を涙で濡らしたり。

誰かに助けを求められる人になりたい。

ちょっとやそっとのことでは動じない強い心を持ちたい。

暗い記憶が埋め尽くされるくらい、明るい記憶を増やしていきたい。

11/9/2024, 10:31:30 AM