高校生の戯言

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僕が幼い頃、亡くなった大好きな祖父がよく「誰かのためになる事をして生きなさい。」と話してくれた。それから僕は祖父のためにも「誰かのためになることをする」と考えて生きてきた。

だから僕は誰かが困っていれば助けたいと思った。

掃除の当番を急用があるからと、頼まれた時。
発表の原稿制作が上手くできないから 作って欲しいと頼まれた時。
いつも寝てしまうから授業のノートを書くよう頼まれた時。

僕は「誰かのためになるのなら」と、全て笑顔でOKした。そうすれば「ありがとう」「頼りになる」「やさしい」と言われる。

そうして僕は「誰かのためになった」と錯覚する。

ただ面倒事を押し付けられているだけなのに。

1話

7/26/2023, 4:20:05 PM