ざざなみ

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『未来への船』

私には幼い頃から一緒にいた幼なじみがいる。
私たちはいつも一緒にいて、周りからは仲がいいとまで言われていた。
だから、ずっととまでは言わないけど高校を卒業するまでは一緒にいれると思っていた。
でも、ある日突然彼に病気が見つかった。しかも運の悪いことにその病気は難病と言われていてしっかりとした治療法がないと言うのだ。
つまり、病気が進行するのを待つしかないのだ。
私は、密かに彼に想いを寄せていたからとてもショックだった。
その日から私は変わり果てたように笑わなくなった。
大好きな彼と会話をしている時も、家族と話している時も、クラスメイトにさえ笑顔を見せなくなった。
ある日、そんな私を見て彼が言った。
『船を流してみない?』
私は船なんてないよと言うと、彼は瓶を船代わりにするのだと言った。
いわゆる、ボトルメールをするつもりなのだろう。
彼は手紙に将来、お互いに伝えたいことを書こうと言った。
そう言われて私は迷わず彼への想いを伝える手紙を書いて流した。
彼はなんて書いたのか教えてくれなかったけどただ一言だけとても素敵なことを書いたのだと言った。
2ヶ月後、彼は静かに息を引き取った。その日は身体中の水分がなくなるのではと思うほど泣いた。
そんな日から数日後、彼のお母さんから彼が書いていたという日記帳を渡された。
もし、自分が死んだら渡して欲しいと言われていたものらしい。
日記帳を読んでいると、紙にうっすらと消した跡のようなものがあった。私はなぜかそれが気になって持っていたペンで黒く塗ってみた。
私はそこに書かれていたことを見て静かに涙を流した。
“ ずっと君のことを好きでいさせて”
たった一言、それを見た瞬間私は彼の言っていたとても素敵なことの意味が分かった。
彼はボトルメールに私への想いを託したのだ。
未来への想いを未来への船に乗せて。

***

自分でもよく分からない文章になっていまいました。すみません。

5/12/2025, 7:37:05 AM