周りにとけ込めない女の子

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46.時計の針

私の時計の針は止まったまま。。
私は記憶がない。
でも彼女がいるらしい。可愛らしくて愛嬌のある女性だ。
そんな彼女は毎日会いに来て昔の話をしてくる。
初めて話した日、一緒にご飯を食べた日、デートした日、私が知らないことがたくさん。
何も思い出せない。彼女は何も思い出せていない私を見て寂しそうな顔をしていた。そんな彼女を見て私は抱き寄せていた。
彼女は泣いてしまった。思い出せない私は虚しい気持ちでいっぱいになった。
ある日、海を歩いている時、彼女のことが気になった。何をしているんだろう、どこにいるんだろう考えていると頭の中で知らない記憶が蘇る。私は体が動いていた。
彼女の元へ走っていく。どこにいるか分からないけど体が覚えている。彼女を見つけると抱き寄せていた。
「おもいだしたよ」やっと思い出せた。
彼女は笑顔で泣いてしまった。私も泣いた。
私の時計の針は動き出した。彼女とこれからも動き出そうと思う。

2/6/2026, 6:14:44 PM