霜月 朔(創作)

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突然の君の訪問。


小雨降る、ある深夜。
突然の君の訪問。
未だに忘れられない、嘗ての恋人。

驚きと喜びを隠せない私に、
君はいきなり頭を下げた。
…ある男を助けて欲しい。
と。

…彼は君の恋人なの?
そう、私が尋ねると、
君は酷く悲しげな顔で、
首を横に振ったから。
私は、最大限の力で、
彼を助ける事を約束した。

私に感謝を述べて、
立ち去ろうとする君に、
私は、尋ねた。
…君は、彼を愛しているの?
と。

君は小さく頷いた。
そして。
…彼には迷惑な話だろうが。
と言って、淋しそうに笑うから。

…彼が振り向いてくれなくて、
寂しさに耐えられなくなったら、
また、ここに来て。
私はずっと待ってるから。

私は胸の痛みに耐えながら、
必死に、君に告げたけど。
君は何も答えずに去っていった。

君が私の事を忘れてしまって、
今は、他の人を愛していても。
それでも、私は君を愛してるから。

突然の君の訪問。
私は何時までも、心待ちにしてる。

8/28/2024, 7:09:00 PM