『過ぎ去った日々』
過ぎ去った日々。
そのどれもがキラキラ輝く宝物だ、なんて。
そんな風に言える人生だったならば、きっと。
こんな惨めな思いをして苦しむこともなかった。
過去の後悔に思考を引きずられることもなかった。
自分の将来に絶望するなんてこともないんだろうな。
順風満帆で、しあわせな日常を謳歌できたなら。
こんなif物語はいくらだって紡げるのに、
失敗した過去を修正することは叶わない。
時折思い出しては顔を歪めてしまう、あれやこれも、
消し去ることはできない。
それは誰もが同じこと。
それでも、こんなどうしようもない日々を肯定できることがあるとするならば。
それはきっと、君に会えたこと。
君の価値観を良いと思える感性を持つことができたのが、なにより嬉しいんだ。
君に出会って、過去の弱さを自分の強みに変えることができた。
日常が色鮮やかになって、今が一番最高だって言えるようになった。
過ぎ去った日々は変えられない。
それでも、その先に君がいるのなら。
こんな人生でも価値があると思うんだ。
3/10/2024, 1:50:29 AM