きっと知らないふりをするでしょう。
否定も肯定もしなかった。だってそんなこと考えたこともなかったから。離れるなんて、と笑いとばせたならよかったのにそうはさせてくれなかった。
どうして、なんで、私のこと嫌いだったの。そうやって叫んで泣いて縋ればよかったのだろうか。それとも私も同じ考えだったと笑い返せばよかったのだろうか。
「ねえ、答えてよ。私の真似しないでよ」
眠るように横たわるあなたが憎い。
思わせぶりな態度で、期待させるような言葉で持ち上げておいて突き落とすなんてあまりにも酷すぎる。
「私だって、私だって知らないふりしますからね」
この世界で、例え来世であっても私はあなたを必ず見つけだすの。そうしてあなたなんて知らないふりをする。
タラレバ話なんて嫌いだけれど、もし巡り会えたのならば必ずそうするから大人しく待っていてちょうだいね。
【題:巡り会えたら】
10/3/2023, 11:01:07 AM