桜井呪理

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彼女は今日も僕に話しかけている。

可愛くて、夢みがちで、カレがいないと生きてけない!なんて言っちゃう可愛い彼女。

そんな彼女が、大好きだ。

ある日彼女が、僕と一緒に食事をすると言っていた。

机の上に並べられた食事は、料理好きな彼女が作っただけあって、とっても美味しそうだ。

彼女は嬉しそうに、僕に

アーンして

なんて言いながら食べていた。

でも、残念なことに、この美味しそうな食事は、きっかり一人分余ってしまった。

そういえば、と彼女が切り出した。

カレが事故で入院した時、私が毎日お食事持ってきたよね。

ああ、そんなこともあったなと僕は思う。

あの時は本当にカレ死んじゃうかと思ったよ〜
ほんと、生きててよかった。

違う、違うんだ。

そう言って彼女に触れようとした僕の体は、彼女をするりとすり抜けた。

そう、僕は1年前に死んだ。

それは紛れもない事実だ。

僕はもう、この世にいない。

はずなのに。

彼女はその日から毎日誰かに話しかけている。

僕には見えない何かが彼女のカレとなって生きている。

彼女が話しかけているのは一体誰?

そう聞いても彼女は答えてくれない。

一年前に始まったこのすれ違いは、もう元には戻らないのだろうか、、、、




6/16/2024, 12:35:38 PM