──俺の妖精さん。
起きたら同居人に七色に輝く羽が生えていた。
「あー、まあこうなるよね」
「なんで納得してるの!?」
「わっ、うるさい」
どうも混乱しているのは自分だけみたいで、いつものように銀髪を三つ編みにしながらこちらを見てくる。羽、生えてるよね? 俺の見間違いじゃないよね?
「これね、昨日作った魔法薬の効果。飲んだ人にランダムでいろんな生き物の羽が生えるジョークグッズみたいなやつ」
「なんでそんなものを作ったんだい」
「その場のノリって大事だよね」
「威張るんじゃないよ」
くすくす笑うたびに羽が揺れて、きらきらと鱗粉が舞う。きれいだけれど、なんだかなあ。
「体に害はないんだろうね?」
「先輩と共同開発した安心安全な遊び道具だから、問題無し。一日で元に戻るよ」
「それ、触れるの?」
「触れるけど感覚は無いよ。飛べもしないし」
「ふうん」
後日加筆します。
(飛べない翼)
11/11/2024, 12:58:11 PM