桜散る
桜が咲き誇る中で、
出された答えは『YES』でも『NO』でもなく、
『Pending』だった。
つまりは保留。
「考えさせて欲しい」
いつまでに?
どのくらい待てばいいの?
ちょっとでも勝算はあるの?
それとも私を気遣うための言葉なのかな?
どんなに考えても、あなたの考えが分からない。
でも彼の性格からすれば、真面目に考えてくれているのだろう。
例えその先に出た答えを聞いて、私が枕を濡らすことになったとしても。
桜が咲き誇る中で告白した時期から、
桜が散らんばかりの頃に答えを聞いた。
もうすぐ新緑の季節に移ろいゆく中で、
彼が出した答えは『NO』だった。
そっか。
と、なるべく気丈に振る舞った。
せめて友達として…と伝えるのでも精一杯だった。
多分、これから先、桜散る頃に思い出すのだろう。
この初めての告白を。
そして、時が経てば経つほど、
もしかしたら霞んだ淡いピンクの思い出として、
消化されていくのかもしれない。
4/17/2024, 1:22:05 PM