【これからも、ずっと】
晴香が邪魔をしに来るようになってから私の読書ペースは半減した。
電車の中くらいでしか、本を読むことができない。
流石に家までは追ってこないだろう。
そう、思っていたのに。
「ここが小雨ちゃんの家か〜」
なぜ。
「なんでいるの!?」
ここまで一度も会わなかったのに。
いたずらっぽい、いや、悪戯そのものの笑みで、彼女は言う。
「これからもずっと、私は小雨ちゃんの邪魔をするよ」
冗談みたいに軽い、でも、妙に現実味のある声。
きっとこの子は、本当にそうするのだろう。
玄関の前で騒ぐのも面倒で、私はため息をついた。
「……少しだけだからね」
そう言って、扉を開けてしまった。
4/8/2026, 2:03:55 PM