@昨日へのさようなら、明日への出会い
真っ黒な空にキラキラ光る星。
空が近いな。
街の明かりも薄くなって、僕を邪魔するものはない。
ここにいるのは僕一人だけ。
時計の針がもう少しで0時を過ぎる。
明日で終わる、明日の始まりが最後。
もう少し、もう少しで終わりだ。
「……まてーー!!」
階段を駆け上がる音と声が聞こえる。
まだ、追いかけてくれるの?
こんな僕を君だけは最後まで追いかけてくれるんだね。
ちょっと嬉しいよ。
「もう、いいのに。来なくていいのに。」
時計の針は0時を指している。
明日が今日になった。
今日が昨日になった。
君が走ってくるのが見える。
手を伸ばしてるのが見える。
涙を流しているのがわかる。
でも、僕はもう歩き出してる。
君が泣かなければ完璧だったのに……。
君が先に泣いたら、僕も泣いちゃうじゃん。
「バイバイ。僕の親友。」
前向いて歩けよ。
明日はきっと来るから。
時間が止まることはないんだから。
「またね。僕の親友。」
5/22/2023, 1:37:39 PM