ねむすけ

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「タイムマシーン」

「あなたは日本政府が独自開発したタイムマシーンの試用モニターに当選しました。ご協力いただける場合は、以下の指定された日時と場所をご確認の上お越しくださいませ。」
ある日ポストを開けるとそのような文が書かれた1枚のはがきが入っていた。
見たところ普通のハガキだ。
ちゃんと切っても貼ってあるし、何やら政府機関っぽいハンコも押してある。
タイムマシーンなんて、そんなSFチックなもの、どうやって開発したんだ?
あまりにも嘘くさすぎる。
そう思ったが、好奇心には抗えない。
2週間後、俺はハガキに書いてあった会場へ足を運んでいた。
会場はとあるビルの12階の一角だった。
受付を済ませ会場に入ると、そこはデカめの会議室のような雰囲気だった。
目の前には縦長のテーブルが左右に2箇所あり、どちらにもスタッフらしき人が2人付いていた。
左のテーブルにはすでに人がいた。
タイムマシーンってテーブルに乗るほどちっさいのか?
それとも、本物じゃなくて模型とか?
疑問はポツポツと湧き出てくるが、入口で突っ立ってる訳にも行かないので右側のテーブルの前に移動する。
「こんにちは、この度はタイムマシーンの試用モニターにご参加くださりありがとうございます。」
そう言ってスタッフは頭を下げた。
2人ともピシッとしたスーツを着ているし、本当に政府機関の人みたいだ。
「早速ですが、試用モニターの方に移らせていただきますね。」
そう言って一人の人が後ろの紙袋から何かを取りだした。
それは・・・
タイマーだ。
キッチンに置いてあるやつだ。
カップ麺にお湯を注いだ後に使うやつだ。
「・・・は?」

1/22/2024, 1:00:12 PM