手帳の隅に書かれたメモのようなもの

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朝、目を覚ましカーテンを開ける瞬間が好きだ。
暗く静かな空間が一気に彩りが溢れる。

雨の日、外の様子を見るためにカーテンを開ける瞬間が好きだ。
しとしと間近に感じる水の音、流れる筋、ここまで届く気がする濡れた土の匂い。

雷が聞こえ、その光をみようとカーテンを開ける瞬間が好きだ。
黒の空に稲光が弾け、空気を揺るがす響く音。



だけど、カーテンが開くのが嫌な瞬間もある。

それはもちろん、自分がまだ寝ているときに開けられる瞬間のことだ。
こればっかりは、開けた人物も、カーテンも憎いと感じる。

だからどうか、私の朝の楽しみを奪わないでね。




「カーテン」





7/2/2025, 12:36:27 PM