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仲間が大事という価値観

 仲間がいない人からすると、仲間がいる人は楽しそうにみえる。家族がいない人からすると、家族がいる人は楽しそうに見える。
 更に、娯楽作品系の漫画やアニメや映画などでは、仲間を大切にするのが何よりも優先される気がする。仲間のために命をかけてとか、仲間至上主義みたいなのは多い。

 なんでこんなに仲間なのかなとしばらく考えた、現実はそうじゃないのに。

 その結果、「現実はそうではないのはわかっているから、娯楽の世界ぐらいは、わかりやすい価値観に浸ってリラックスしたい」のかな。
 実際の自分が体験している世界をそのまま体験しても、気分転換にもならないし、リラックスもできないし。まず見たくない。
 気まぐれな上司や先輩に振り回され、要領の良い同僚は出世し、パートナーはわかってくれないし、子供は言うことを聞かない。自分が生きている意味もあまり感じられない日々。
 そんな日々には、仲間を思うわかりやすい倫理観で貫かれた物語は、一種の癒しとなるだろう。だから色々な物語は、大体は勧善懲悪で、仲間を大切にし、パートナーを大切にし、慈愛を持つ人が勝利する。実際はそんなことはなかなかないのだが、ないからこそ、そういう世界を描く意味がある。希少だからこそ意味がある。

 私には基本仲間はいないので、ついつい仲間というのは都市伝説ではないかと疑っているが、でも仲間と楽しそうにしている人を見ると、いいなぁと、ちょっとだけ思う。

12/10/2024, 1:17:36 PM