未来への鍵、なんて随分大袈裟な響きがあるけれど、私たちは何度もそれを手にしてきたのだと思う。例えばこの世に生を受けた瞬間。例えば生涯の伴侶と出会った日。例えば何気なく選んで開いた本の1ページ。例えば見知らぬ土地で偶然曲がった曲がり角。如何にもそれらしく光り輝いているわけではなく恭しく手渡される訳ではなく鍵の形をしているとも限らないそれは、未来に来て初めて鍵だったと気付くのだ。
1/10/2025, 12:50:33 PM