テーブルの上のキャンドルはまるいガラスで覆われていた。ディナーが出てくるのをぼうっと待っている僕は、蝋燭の熱さでうまく回らない頭で、それが酷くつまらないと落胆していた。いま、いま、この店のたくさんあるテーブル上に一つずつ置いてあるキャンドルの覆いを全部取っ払って、ひっくり返して、そこら中を燃やしてやりたい。そして、その熱さのゆりかごで眠りたい、9歳ぐらいだったかな。こう思ったのは。さて、これが僕の初恋だよ。面白かった?
11/20/2022, 7:47:27 AM