yurerususuki

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私たちの足元の影が伸びて、少しづつ夜と混ざってゆく。どうにも、日暮らしの声が私を一層寂しくさせた。

夏の終わり 君との思い出もこれっきり。
顔の見えない君は、何も言わないままに背を向けた。
私たちに、次はあるのだろうか。また、こうして過ごす日が来るのだろうか。
私たちは段々と大人になって、無邪気に遊ぶことも少なくなってしまう。だから私は怖い。
今までのことが、全て夢のようになって消えるのが。

長くて短い、子供時代。
また君とホタルを見れたらいいのにな。
君と走り回って、なんだって楽しくて、祭りの日には心が弾んだ私は、数十年後 どこへ行ってしまうのだろう

あの日鳴いた日暮らしは、今年は一、二ヶ月早く鳴いている。
変わっていくのだ。私も周りも。
時が経つにつれて思い出をなぞれるものすらも無くなってゆく。君もいつか、私の知らない人になってしまうのだろうか。
私の愛したこの場所も、百年後には何も残らないのだろうか。

4/7/2024, 2:50:54 PM