ほむら

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「私って本当にダメだなぁ…」

小さな声だったが、俺の耳には確かにその言葉が届いた。それは貴方の悪い癖だ。貴方は失敗してしまったり、躓いたりしてしまうとすぐに自分自身を嫌ってしまう。それが例えどうしようもできない理不尽な理由であったとしてもだ。

「そんな事言わないでください。貴方は素敵な人なのですから」

俺は幼い頃から貴方と共に居て、心優しい性格や可愛らしい姿など、様々な部分に惚れたのだ。だから、俺の大好きな貴方が自己嫌悪に陥っていると、こちらも悲しい気持ちになってしまうのだ。だからお願い、自分を嫌わないで…

「私には自分の良さが分からない、だから何も…」

俺はこれ以上悲しみに満ちた言葉を言わせまいと、顔を埋めさせるようにして強く抱きしめた。少し強引かもしれないが、こうでもしないと止めることができないと思ったからだ。そして、気が動転している貴方を宥めるように頭を優しく撫でる。

「大丈夫ですよ。貴方のことは、俺がちゃんと見ていますから。どんな貴方でも、俺は大好きですから」

おそらく大好きという言葉に反応したのだろう。貴方は顔を上げて俺を見つめてきたので、俺は優しく微笑みかけて安心させる。するとホッとしたのか貴方からも優しく微笑んでくれた。

「これからも、ずっと傍に居させてください。貴方のことを守りたいんです」

俺がそう言うと、貴方は笑顔になって俺を強く抱きしめ返した。

テーマ「これからも、ずっと」

4/8/2024, 12:29:30 PM