「ほら。日の出だよ」
低い崖に座った。
日の出が見れるよと彼女は彼の手を引っ張り
この崖へ来た。
「ここ、『思い出の場所』なの。
私が幼い頃、私のおばあちゃんとよく遊んだんだ。
おばあちゃんはもう
天国に旅立っちゃったんだけどね。
...ここに来るといつもこのことを思い出すんだ。」
目から涙が出そうな彼女を見て、彼は
「そうなんだ。」
と、一言だけ話すと日の出の方を見なおした。
そんな彼を見て彼女は
「ごっ、ごめんね...こんな暗い話しちゃって。
あのさ...明日って...その...予定ってある?」
と、苦笑いしながら聞く。
「....明日はないよ。」
彼は小さな声で言った。
「そっか。じゃあさっ、明日も日の出、見よ?」
彼女は彼の顔を覗き込んだ。
「う、うん!」
彼は微笑むと彼女もニコッと笑みをこぼした。
「あっ、見て!太陽がさっきより出てるよ!」
彼女は彼の肩をとんとんとたたいた。
「えぇ?ほんと?さっきと同じじゃない??」
彼は目を細める。
「1ミリくらい違うよ!」
彼女はふふっと笑って言った。
「さっきとほとんど変わらないじゃん〜!」
彼も笑って話した。
「日の出」
久しぶりの、長い文章ですね!
いつも少しサボってました。笑
1/3/2024, 12:34:51 PM