「ホンマにわからんのん?」
彼の顔がおちゃらけた泣き真似から真顔になる。作業台からストンと降りて此方に近づいてきて
「痛っ」
「お前、俺に嘘ついたやろ?」
髪を掴まれて瞳を覗き込まれる。彼の瞳は怒りを含んでいて、それと同じく悲しみに染まっていた。いったいどれがバレたのだろうか。
パッと髪を放されて痛みがなくなる。
「しゃあない教えたぁるわ、この業界の極小のこの世界は、ちゃーんとホウレンソウせなあかんからな、優しいなぁ」
「ほうれんそう…?」
「報連相(ホウレンソウ)、報告、連絡、相談、生きてく上での基本中の基本やろ?けど、お前みたいに嘘の報連相してくるやからもよーさん居るから…まぁ、さておき」
彼は仕切り直しと両手を叩くと、また作業台の方に歩いていく
この世界は(1/16)
1/16/2026, 1:14:13 AM