鏡を覗いて、いつも私は確かめる。
私が、ちゃんと私でいれているかどうかを。
ここ数十年間、必死に生きてきたが結局今のところ自分が何者なのか何者になりたいのか、全くもって分からない。し、きっと死ぬまで分からないかもしれない。だけどまあ、私はきっとそれでいいとおもっている。
極たまに自分を見失う時がある。
昨日の自分とは、違う自分。何故か赤の他人になったような気がして止まない時がある。
誰かの人生を、友達のゲームを横でじっと見ているかのように、ただ何も思い浮かばず眺めているかのような、そんな状況なのだ。
動いてるのは自分なはずなのに、上手く感覚が掴めなくて切り離された空間の中で冷静に、他人の人生を分析しているような、そんな感覚なのだ。
そんな時は、私は必ず鏡を見る。
鏡の中の自分の目を見て、頬に手を置く。笑ったり、口をへの字に曲げてみたり。
そうすると、鏡の中の自分も同じ動きをする。それを見て、自分は自分だと、たった1人の人間なんだと理解出来る。
そうする事で自分を保ってきた。
何者になれなくてもいいじゃないか、私が私であることは私にしか出来ないのだから。
ほら、また今日も自分を見失いそうになった。他人になった気分だ。
だから、今日も私は鏡を見て確かめる。
私が笑う。そしたら鏡の中の私も笑い、ゆっくりと目を閉じる。
あ、私って意外と睫毛長いんだなぁ、と鏡を見て思った。
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まつ毛の長さ、なんで見えたんでしょうね。
私は目を瞑っていないのに。ね
8/18/2023, 4:11:03 PM