名無しの夜

Open App

私の母は
今でいう『毒親』だった

……まあ、母の生い立ちや境遇を追うと
仕方がないというか
おそらく脳の障がい的な、
病気だったのではと思うから
恨んだりとかはないけれど——

その母の影響を被って
私も精神的に病んで
多大な時間を無駄にした

と感じることは、多々あった


○○でさえ、なければ


昔は随分、そんなことを思ったけれど


結局のところ
そういった時間の積み重ねも
『自分』を形成するもので

それがなかったら違う自分に
なってしまうのだろう


その、違う『自分』が
今の自分より理想に近いものだとしても

そうなっていたら
今の『自分』は、いない訳で


どれだけ無駄で無為だとしても

その時間を消費したのは『自分』



こんな風に過ごしたかった、
そんな理想は、心の夢手帳にしたためて

そう過ごせなかったと
心の片隅で縮こまって泣く
小さい自分と手をつないで


同じようにはできないけれど、と
少しでも似た何かを、

今できる何かを探して


無駄でも無為でも、構うことなく

ゆっくりのんびり、生きていく

5/14/2024, 4:35:59 AM