「神様ってほんとにいるの?」
「えぇ、勿論よ」
「へー…じゃあ私とお母さんが幸せになるようにお願いしたら叶う?」
「ふふっ、きっと叶うわ、お父さんの幸せはお願いしなくていいの?」
「忘れてた!」
「あら、お父さん悲しむわね」
「どうしたらいい?」
「そうね、久しぶりに家族でお出かけって言うのはどう?」
「お出かけしたらお父さん悲しくならない?」
「えぇ」
「じゃあね、お父さん帰って来たら言ってくるね」
「そう」
ー数時間後ー
「ただいま〜」
靴を脱いでリビングの扉を開ける。
目に入ったのは娘の姿。
「お父さん」
「ただいま、何?」
「おかえり、あのね、今度お母さんと一緒にお出かけしよう」
「んー、じゃあ来週の日曜日、どっか出かけようか」
「!うん」
「今日はもう遅いし、早く布団に入ってね」
「おやすみ~!」
「おやすみ」
娘が部屋から出ていってすぐにドアの外で娘が妻と話す声が聞こえた。
「あ!お母さん!あのね」
「また明日いっぱい話そうね、眠いでしょう?」
「ううん、眠くない」
「でもね、時計を見て。もう9時半、つまりは…分かる?」
「ううん」
「正解は体に悪い、でした」
「え!?うーん、じゃあ、寝る。だけど明日、いっぱいお話聞いてね」
「うん、おやすみ」
「おやすみ」
話が終わったのか、二階に上がっていく足音と、近づいてくる足音が聞こえる。
間もなくして妻が部屋に入ってきた。
「お疲れ〜」
「うん、ただいま」
「お帰り、それで、出かけられそう?」
「うん、大丈夫」
「そう」
「どこ行く?」
「そういえば水族館に行きたがってたわ」
「いいね、久しぶりだ。ご飯は?」
「そうね、何食べたいか聞いておくわ」
「お願い」
「それじゃあ、私も寝るから。無理しないでね」
「ありがとう、おやすみ」
妻が部屋を出るとあっという間にリビングは静まり返る。
同仕様もなく不安になってテレビをつけた。
『えー!すごーい!』
『そうでしょう、でも実はそれだけじゃないんです』
ピッ
『それでですね、実は明日も会えるということなので』
ピッ
『なんでやねんっ!』
『アハハハハ』
ピッ
『本当にあったんですよ』
『うそー信じられないー』
ピッ
『らーらーらーらら、らーら、らー』
『ランラン、ラランッ』
ピッ
『それでも貴方は!!私の事……』
『違う!嘘じゃないんだ!!信じてくれ』
ピッ
『ワーハハッハ』
『くっ、強すぎるわ!やっぱり私だけじゃ…』
『痛っ、なっなんだ!?今の攻撃はお前じゃないな!まだ仲間がいたのか??』
『何してんのよ!』
『どうして!』
『馬鹿ねぇ、仲間でしょ?』
『!…ありがとう』
これって確か…娘が見ていたアニメのような。
妻が子供とよくやってたっけ。
子供が悪役だったようだけど。
いつもあの独特な笑い方の悪役が好きで真似してて…。
『まだまだだなっ!私は無敵なのだ!』
『もう無理よ、諦めて…』
『まだっ…よっ!』
『ぐわー、なにをするのだ!気が変わった!お前はここでおしまいだー!!』
『いやぁー!!!………だから…だからっ、言った…のに……ヒック、う、うぅ゙ーー』
え?
しん、え?
こんなグロい、え?
ピッ
『さて、今日は何を作るんでしょうか』
『はい、今日作るものは』
嫌なものを見てしまった。
今日は寝よう。
ー日曜日ー
「お母さんおはよー、お父さんも」
「おはよう」
「ああ、おはよう」
「今日だよね」
「うん」
「そっかぁー、楽しみだね」
「ほら、支度しておいで」
ー二時間後ー
「いこう!早く!」
「あっ!こら!そんなに早く行ったら」
「え?」
ププーッ
ドンッ
「あ、あ、ぁあ」
「……」
ー奇跡をもう一度ー
※テレビ番組よくわからないから適当に書きました。
ご了承ください。あと、続きはまた書きます。
10/3/2024, 8:08:55 AM