とある恋人たちの日常。

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 苦しくて、痛くて、辛くて。
 身体を引き裂かれる痛みに気がふれそうだった。
 
 痛みは少しづつ並みのように来て、その感覚は短くなって今に至る。
 
 身体中の力を振り絞っていきみながら、うめき声をあげてしまう。
 
「頑張って」
 
 愛しい彼が私の手の上に自分の手を重ねてくれていた。私を見る彼の瞳からは泣きそうなほどの切なさを感じられる。
 
 苦しい。痛い。辛い。痛い。
 ああ、でも愛してる。
 
 そこからは、あまり記憶がない。
 引き裂かれそうな……ううん、実際に身体は引き裂かれていたの。
 痛みのピークが通り過ぎ、お腹の重さ、痛みが解放される。
 
 そして響き渡る子供の泣き声。
 
 良かった……。
 
 今までずっと全身で力を入れていたから、身体中の力を上手く抜けない。
 
 身体中から精一杯の声をあげて泣く今産まれたばかりの私の可愛い赤ちゃんが視界に入る。
 
「はじめまして……」
 
 色々な想いが溢れて涙がこぼれ落ちた。
 
「これからよろしくね」
 
 
 
おわり
 
 
 
三二〇、はじめまして

4/1/2025, 1:34:07 PM