るに

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どんなものも
私より軽くて
冷たくて水みたい。
例えばベッド。
寝っ転がって眠ろうとしたら
深海みたいに深いところまで
沈んでいく。
気分が悪いってわけじゃなくて
むしろ水圧の圧迫感が心地いい。
たまに沈んだら
息苦しくなるのもあるけど
そういうのからは
目を背け続けたらいい。
毎日沈んで溺れて
息を吸えるのは自分の家だけで
外は大海原。
玄関で1秒だけ呼吸を止めて
何も言わずに
坂道で立ちすくむ。
深い青色、
薄く淡い水色。
たくさんの水に沈んで
綺麗な色は覚えてしまった。
また沈みたいと思ってしまった。
知らない方が幸せだったかも。
沈むなんて感覚。
どれに溺れたか
きょろきょろ回りながら探す。
探し疲れて息が切れる。
新しい水を探すより
同じ水を探すのは
私の人間関係にも
関係があるのかも。
変わっていくのが怖いだけで
震えて家から出るのが苦しくて。
私は自分の涙にすら
溺れてしまう。
"Good Midnight!"
梅雨入り。
雨がサーッと振る中、
水たまりに沈んでいく。
雨音に包まれて。

6/11/2025, 3:26:08 PM