—星降る夜の焚き火—
星々が照らす空の下で、焚き火の炎がパチパチと音を立てている。ローチェアに座りながら、星空を見上げていた。
「ユナ、寝ちゃった」妻が言った。
焚き火で照らされた、娘の寝顔が向かい側に見える。
今日は家族三人でキャンプに来ている。
「昼間、結構歩いたから疲れたんだろうね」
近くに川があり、娘がそこで綺麗な石を探したいと言った。川辺でかなり動き回ったから寝てしまうのも仕方ない。
いや、むしろ好都合だ。
僕はクーラーボックスにあらかじめ入れておいた物を持ってくる。
「ママ、見て」
「ワインだ!」
僕たちは明日も休みなのだ。
「今日くらい羽を伸ばそうよ」
グラスにワインを注ぎ、妻に渡した。
「私たち二人で飲むなんて久しぶりだね」
乾杯した後、僕たちは灯火を囲んで語らいあった。
幸せな時間がゆっくりと流れていった。
お題:灯火を囲んで
11/8/2025, 5:12:00 AM