宵風に吹かれたい

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君と私だけの夕日が差し込む教室。
委員会の仕事で一緒になっただけ。君は伸びをしながら私に笑いかける。あぁ、好きだなぁ。
殆ど関わりのない私にも優しく話しかけてくれる。
そんな君が愛おしくて、大好きでたまらない。
「好き」って言いたい。言えたらどれだけ楽だろう。でもなぁ、君は太陽で私は雑草。到底釣り合う訳がない。

あ、仕事が終わっちゃった。早いよ。もう少しだけ…なんて贅沢だよね。
荷物をまとめて君に「またね」と手を振った。君と一緒にいたい。でもね、君といると私が惨めで仕方ない。
本当は、好きって言ってみたい。意気地なしの私には無理だけど。
だから好きを「またね」で隠すんだ。

明日もきっと。

8/6/2025, 12:39:01 PM